スタインウェイ&サンズの豆知識1

スタインウェイ&サンズの豆知識1

台所から始まったスタインウェイ&サンズの歴史

58番街の地下には、有名なスタインウェイの「ピアノバンク」があります。多くのプロフェッショナルがコンサートやツアー、レコーディングで使うピアノを探しにやって来ます。ニューヨークでパフォーマンスを行う一流のピアニストで、この地下室を訪れることを考えない人間などいない、と言われるほどのピアノのメッカとして知られています。
 
ちなみにスタインウェイ&サンズが世界の拠点に保有するピアノバンク全体では、300以上のピアノが用意されているそうです。スタインウェイ&サンズは、いつもピアノ界の中心に君臨し、そしてこれからもその高みに存在し続けるでしょう。
 
スタインウェイは投資対象
コンディションのいい10年もののスタインウェイは、年を追うごとに約4%値上がりするそうです。スタインウェイ&サンズのピアノは、全世界的に投資対象としても人気があります。
 
ピアノ・スタインウェイの考え方
現代におけるピアノという楽器のスタンダードを確立したと言ってもいいスタインウェイ&サンズ。他のピアノメーカーたちがお手本とするその音色は、約180年の歴史が育んだと言うよりは、根本的に他社とは異なる、ピアノという楽器の考え方が生み出すものと言えるでしょう。
 
スタインウェイ&サンズが特許を取得した「サウンドボード(響板)」は、現在もすべてのスタインウェイピアノに取り付けられています。このサウンドボード、誰にも販売されていません。ディーラーでさえも購入することができないのです。ちなみに初めてこのサウンドボードが取り付けられたモデルは、モデルSです。
 
サウンドボードなど、今日までにスタインウェイ&サンズが取得した特許は125以上に上ります。なお、スタインウェイの大きな特徴であるリム。このリムを曲げる工程は、ピアノの調律に当たるエンジニアでも見たことのある人は少ない作業とされています。このリム曲げの方法についても特許を取得しています。
 
リムは、スタインウェイがデザインして作成したプレスを使って曲げています。ただし前述のように、詳細はあまり語られていません。内側と外側のリムは一体化していて、他メーカーのピアノとは一線を画します。
 
プレス機での作業が終わるとコンディショニングルームに向かいます。リムは厚さとサイズにより10週間から16週間、温度と湿度が厳重に管理されたコンディショニングルームに保存されます。また、ピアノ製作に使用される木材は、約2年間乾燥された後に使用されます。
 
クオリティーと一貫性を大切にして最高のピアノを作るという考え方をもっているからこそ、このように時間をかけてピアノを作っているのかもしれません。1853年の創業時から変わらないピアノに対する思いが、スタインウェイを作っているのかもしれません。


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